日記

ユーチューブのホーム画面を開くと「Fly me to the moon」というタイトルの動画がときどき上がってくる。

学校の廊下らしき場所で学生服の女の子がふたり、ひとりはギター、ひとりは歌とパートを分けてフライミートゥーザムーンを演奏する内容で、アップ日は15年前だ。
ノイズの具合やカメラからの距離感なんかがいかにも学生という感じでノスタルジーがある。

同じチャンネルに同じふたりによるらしい2年前の演奏も上がっていて、「音楽を続けてくれていて嬉しい」とか「彼女たちの友情は本物だった!」といった、概ね好意的なコメントが並ぶ中に「ギタリストは本当に酷いことになった」というコメントがある。酷いとまでは思わないが、僕もギターは15年前の方が良いと思った。特にイントロのアレンジが素晴らしい。

2年前の演奏もヘタクソというわけではない(というか上手い)ので、たぶん初心者の頃はプロのプレイヤーのハイクオリティなバージョンを譜面通りになぞっていたのが、演奏に慣れることでそれをしなくなったというのが実際のところだろう。
しかし、ここはよりロマンチックに、少年期の閃きが大人になることで失われてしまったのだと思いたい。

僕のユーチューブには「Fly me to the moon」の他には「てんどんまん ソロ」とかがよく上がってくるが、みんなそうなんだろうか。